Friedrich II. in San Souci

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の絵はベルリン近郊サン・スーシ宮殿(Sans Souci)でフルートを演奏するプロイセン国王フリードリヒⅡ世①(1712-1786)と側近達とのサロンコンサートの様子です。美しいシャンデリアの下、豪華絢爛な宮殿の生活が窺えます。フリードリヒⅡ世はかなりの腕前のフルート奏者で、この絵に描かれているのは、お抱えのチェンバロと作曲の先生のC.Ph.E.バッハ②、フルートの先生J.クヴァンツ③、ヴァイオリンの先生F.ベンダ④と思われます。

 

この絵はベルリン美術館所蔵で作家のA.メンツェルが約100年後に想像で描いた作品です。クヴァンツは名フルーティストでフルート教本をはじめ数多くのフルートソナタや協奏曲を作曲しています。また、ベンダも大変美しいフルート協奏曲を残しています。これらの優秀な先生仲間達と大王の為に書かれたC.P.E.バッハのトリオソナタは25曲以上にも上り室内楽の基本として大変重要なレパートリーになっています。我々レジーナでは毎回のコンサートでC.Ph.E.バッハ作品を取り上げてきました。父J.S.バッハからW.A.モーツァルトへ、バロックから古典音楽への過渡期、メロディーは美しく時には激しく、飽きる事がない独特の展開を見せる音楽は、大変魅力的です。生誕300年の今年、改めて彼の功績を再確認できればと考えております。

(2014年5月4日のプログラムから)

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ Carl Philipp Emanuel Bach

(1714年3月8日 ヴァイマル - 1788年12月14日 ハンブルク)

 

2014年、鎌倉の演奏会における主役、カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ(C.Ph.E.Bach) は大バッハと呼ばれるヨハン・セバスチャン・バッハの次男で最も成功したバッハの子孫。名付け親はテレマンと言われている。1740年~1767年まで、フリードリヒⅡ世に仕えていた。父親思いの孝行息子。ハイドン、ベートーベン等後の作曲家に大きな影響を与えた。またJ.S.バッハのフルートソナタBWM1020(ト短調)とBWM1031(変ホ長調)は、彼の作品という研究がされている。トリオソナタのニ短調はランパル等が好んで演奏し有名であるが、ハ長調の方は殆ど無名。フルートとヴァイオリンと通奏低音のオリジナルである。  

 

 ・ハ長調 Wq149           ・ニ短調 Wq145

ⅠAllegro di molto           ⅠAllegretto

ⅡAndante                ⅡLargo

ⅢAllegretto                ⅢAllegro

 

 

 

ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ Wilhelm Friedemann Bach

(1710年11月22日 - 1784年7月1日)

 

大バッハの長男。最も才能豊かと言われ、優れたオルガン奏者、指揮者でもあり、ダルムシュタットの宮廷楽長にまでなりながら、ややふしだらとも言える異常性格のため長続きしなかった。1774年ベルリンに住居を構えるが定職がなく、レッスンや作曲で貧しい生活を送り、最後は孤独と貧困のうちに没する。J.S.バッハの平均律クラヴィーアやインベンションは10歳過ぎた頃の彼の教育のために書かれた曲。本日のトリオソナタは、3曲ある内の第3番。この時代にしては技術的、音楽的にも難解で、演奏される機会は少ない。しかし随所に美しいメロディーが散りばめられ、模索する作曲家の苦悩が見てとれる。オリジナルは2本のフルートの為。

 

ⅠAllegro

ⅡLargehetto-Adadio Canon -Larghetto

ⅢAlla breve non troppo presto

 

 

 

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ Johann Sebastian Bach

(1685年3月31日 - 1750年7月28日)

 

J.S.バッハは62歳の時の1747年5月7日、フリードリヒ2世に招かれ、ポツダムの王城に伺候した。(左の絵のサン・スーシ宮殿は夏の離宮であった)この謁見には次男カール・フィリップの口利きが大いにあったとされる。彼は常に自分の父親を尊敬しその才能と努力を語った。訪問を大歓迎したフリードリヒⅡ世は8小節程のハ短調のテーマを与えた。バッハはその場で3声のフーガを即興演奏し、人々を感嘆させた。翌日6声のフーガの演奏を求められたが、さすがに即興では難しく別の曲を演奏した。その時に果たせなかった6声のフーガと、フルードリヒⅡ世の得意とするフルートを使ったトリオソナタを含む作品をのちに王に捧げたという。「音楽の捧げもの」はバッハ晩年の最高傑作の一つと言われている。2014年、鎌倉の演奏会ではトリオソナタの部分のみの演奏。先の息子たち二人の作品も素晴らしい曲だが、音楽の捧げものには、大バッハのスケールと追及心の違いを感じる。尚、この曲をフルートの父P.タファネルと天才ヴァイオリン奏者サラサーテが共演したとの記録がある。

 

ⅠLargo

ⅡAllegro

ⅢAndante

ⅣAllegro